トラブルが相次ぐ
共同購入型クーポンという新しい購買行動が定着するかに見えたが、業界内ではトラブルが頻発し、しだいに消費者の不信感が高まっていく。
グルーポンは2010年末に、定価の半額である1万500円で「おせち」を販売した。しかし、購入者から「中身がスカスカ」「食品に傷みがある」などと苦情が相次ぎ、使用食材の偽装も発覚した。グルーポン側は問題を起こした出店業者の事情をきちんと把握しておらず、対応のマズさも指摘された。
11年2月には、東京・吉祥寺のたい焼き店が、偽造されたクーポンを使用されたと訴え、騒動になった(グルーポン側は「重複利用があった」と否定)。
「ポンパレ」でも、通常価格が他サイトと異なっていたり、商品が予定日までに届かず返金となったりとトラブルが頻発した。
こうした背景もあり、クーポン共同購入サイトは次第に姿を消していった。ポンパレも17年にクーポン販売を終了し、KDDIグループの「LUXA」やGMOグループのくまポンなど数少ないプレーヤーで残存者利益を得ていた。