次戦候補は元王者と現役王者
ネリの最大のウリは無敗であることだ。無敗に商品価値が見いだされ、プロモーターの需要がある。バンタム級時代の体重超過、ドーピング疑惑などを問題視してネリの実力を疑問視するメディアは少なくないが、その一方でネリのボクサーとしての実力を高く評価するメディアもある。無敗の元王者の世界2階級挑戦は、確かにインパクトはあったが、試合はネリがパワー不足を露呈。唯一の収穫は負けなかったことだろう。
WBC世界スーパーバンタム級のベルトを手中に収めたネリの次戦候補には2人のボクサーの名が挙がっている。
そのうちのひとりは、前WBA、IBF世界スーパーバンタム級王者ダニエル・ローマン(米国)だ。ローマンは9月26日にネリと同じリングに上がり、元WBA世界バンタム級王者ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)を判定で破り、ネリへの挑戦権を獲得した。
そしてもうひとりが対立団体のWBA世界スーパーバンタム級王者ブランドン・フィゲロア(米国)だ。フィゲロアも同じく26日のリングに上がっており、挑戦者ダミアン・バスケス(米国)を10回TKOで下し3度目の防衛に成功している。
ネリ自身はフィゲロアとの王座統一戦を望んでいるようだが、WBCがローマン戦を優先させる可能性もある。いずれにしても次戦は、元王者ローマンもしくは現役王者フィゲロアとの対戦が見込まれる。世界的に無名のアラメダを倒し切れずパワー不足を露呈したネリ。スーパーバンタム級で連勝を伸ばし続けることが出来るのか。次戦はネリの真価が問われるだろう。