2020年9月27日に放送された「アッコにおまかせ!」(TBS系)が、ギネス世界記録から「生放送バラエティー番組同一司会者最長放送34年357日」との認定を受けた。
発表は、この日のスペシャルゲストであるタモリさん(75)が行い、司会の和田アキ子さん(70)は、「私1人ではホント、絶対できないです。ホントに今日、出てくださった皆さんもそうですし、テレビをご覧いただいている皆さんのおかげです。ああん、ちょっと、ヤバい!」と、涙ぐみつつ笑顔を見せた。
「1つ誇れるものができました」
旧知の仲であるタモリさんからサプライズでギネス認定を伝えられた和田さんは、受賞の瞬間は終始、ギネス認定の喜びに体を震わせていた。さらには、「あんまり賞状とかもらうことがなかったから、こういう風にしていただくと、1つ誇れるものができました」と、感動がやまない様子だった。
まさに、記念すべき日となったこの日の放送は「祝35周年! 豪華拡大SP」として放送。番組は1985年10月に放送を開始しており、まさしく、和田さんの35年間の努力が実ってのギネス認定となったわけだが、実は、番組放送開始の翌年である86年に、和田さんにとってメモリアルな出来事が起きていた。それは、和田さんが「NHK紅白歌合戦」へと復帰を果たしたのだ。
これまでに通算39回出場も2016年からは落選続く
1970年に「笑って許して」で紅白初出場を果たした和田さんは、78年まで9回連続で出場。だが、79年からは落選を続け、85年までは紅白不出場の年が続いた。しかし、86年に復帰を果たすと、2015年まで30回連続で出場。このため、通算出場回数は39回となっている。
そして、40回目の出場がかかった2016年。キリの良い出場回数ということで一部では安泰とも噂されていた和田さんだったが、ふたを開けてみれば落選。同年11月26日に放送されたラジオ番組「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」(ニッポン放送)では、紅白について「今年は見たくない」「とっとと日本を後にしたい」と、悔しさをにじませた。これ以降、和田さんの紅白出場歴が途絶えたままなのは周知の事実である。
35周年特番にタモリさんが呼ばれたことには「深い意味」がある!?
翻って、今回のギネス認定だが、前述の通り、和田さんは「あんまり賞状とかもらうことがなかったから」と話しているところからすると、自身が長きにわたって第1線で活躍している一方で、その活躍ぶりの割には表彰されることや受賞することが少ないと感じているようにも感じられる。
つまり、「こういう風にしていただくと、1つ誇れるものができました」という言葉には、本人の万感の思いが現れている可能性が高いのだ。そう考えると、和田さんが「アッコにおまかせ!」の35周年達成の勢いを紅白40回目の出場につなげようとしている可能性は決して小さくはないのではないだろうか。
そう考えてみると、「アッコにおまかせ!」の35周年特番にタモリさんが呼ばれていたのは、何やら示唆的にも感じられる。というのも、タモリさんといえば1983年の紅白で総合司会を務めたほか、2014年には審査員を務めるなど、紅白にはゆかりが深い人物。ギネス認定こそ知らなかったとはいえ、和田さんが自らの紅白出場の可能性を高めるべく「権威付け」のために35周年特番にタモリさんを招いていた可能性は、絶無とは言えないのではないだろうか。
他にも、和田さんは今年で70歳の誕生日を迎えたほか、例年とは違って紅白がリモートで行われることで、番組進行がこれまでとは大きく変わることが予想されるなど、復帰を目指す和田さんとしてはプラス材料が重なっているようにも見える。これらの「好条件」を目の前に、和田さんが出場への意欲をたぎらせていても、何ら不思議なことはないのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)