カバー(東京都)は2020年9月27日、女性バーチャルユーチューバー(VTuber)グループ「ホロライブ」所属の「赤井はあと」と「桐生ココ」が配信で不適切な発言があったとして謝罪した。
「どの国が多い?」という質問に「台湾」言及
赤井さんは24日、「緊急会議!はあちゃまのプロヂュース作戦!【ホロライブ/赤井はあと】」という配信内で、自身のYouTubeチャンネルのアナリティクスを参照し、視聴者の多い「国」を読み上げた。
「『どの国が多い?』、そうだなぁ......なんかぁマジでアナリティクス見ると、本当に海外勢の先輩がすごい多く見てくれてて、えーっとえっと今ねちょっと見るね。 なんと実は、えー日本がぁ、全体のだよ!全体のー、全体のー、んー......日本人が37%、アメリカ11%、で台湾7%......って感じか、なるほどね」
翌日25日には桐生さんも、「あさココLIVE 9/25 #asacoco」でアナリティクスを開示し、同様の発言を行った。
これを受けて、中国在住のファンからは疑問の声が上がった。ホロライブ所属のVTuberの多くは中国の動画サイト「bilibili (ビリビリ/哔哩哔哩)」でも配信を行っており、中国にも多数のファンが存在する。
カバーは27日、公式サイト上に「弊社所属タレントの配信内の一部言動に対する問題につきまして」と声明を発表。この件について謝罪した。
「両名とも自身のYouTubeチャンネルの配信上にて、機密情報である自身のYouTubeチャンネルの統計データの開示および2次利用を実施していたこと、およびその内容について、一部地域に在住の方に対する配慮に欠けた発言があったことを確認いたしました」
「公にしていない情報の開示やナショナリズムの配慮に欠けた言動など、弊社のガイドラインや契約内容に違反する内容の行為であったことは事実であり、自身の置かれた立場・影響力に対する自覚と責任に欠けた行動であったと、弊社としても重く受け止めております」
そして二人のタレント活動を3週間自粛することを発表した。
ビリビリ動画では中国向けの謝罪文を掲載
カバーは同日、ビリビリ動画に「弊社所属タレントの配信内で発生した誤ったコンテンツに関する声明」を中国語で投稿した。
「カバーは常に中国の主権と領土の完全性を尊重し、『日中共同宣言』と『日中平和友好条約』を尊重し、『一つの中国』という考えを支持します」(編集部訳)
こちらは中国向けの声明で、日本語では発表されていない。その後、日本と同様の謝罪文を中国語でも掲示した。
しかしビリビリ動画のコメント欄には、「ホロライブは中国から撤退して」、「ツイッターには最初の声明がない」、「ツイッターでも謝罪してください」といった声が寄せられている。
一方で、日本のファンからは
「YouTubeから台湾と出されたから台湾と言っただけでしょ」
「そもそも桐生ココも赤井はあともYoutubeのアナリティクスの画面映しただけだ」
といった声も上がっている。
声明の通り、会社から謹慎処分を受けました。今後、YouTube等の活動を3週間全面停止します。
— 赤井はあと❤️10/19復活 (@akaihaato) September 27, 2020
私の不注意によって皆様にご迷惑をお掛けした事を反省しています。今後は、不注意な発言をしないように気をつけます。いつも応援ありがとうございます。必ず戻ってくるので、待っていてください。 https://t.co/R6875H52MI
公式から発表がありました通り、配信内に配慮に欠けた部分がありました。
— 桐生ココ世界一アイドル@ホロライブ4期生 (@kiryucoco) September 27, 2020
申し訳ございません。
この度の事態をきちんと受け止め、より一層配信者として意識改善に努めていきます。
復帰した際には、また皆様に応援して頂けるような配信をしていきたいです。 https://t.co/5SIma6azRD