国勢調査員が「インターネット回答」を勧める理由 「紙」でもできるけど...実際どう違う?

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「是非ともインターネット回答をしてください!」。5年に1度の国勢調査が2020年9月14日に開始すると、ツイッターなどでは国勢調査員というユーザー複数からこんな投稿が目立った。国勢調査の回答方法は「ネット」と「紙」の2種類あるが、ネット回答を勧める声が圧倒的に多い。

   もちろんネットのほうが楽だろうというイメージは何となくあるが、実際のところどんな違いがあるのか。国勢調査員と、所管する総務省に話を聞いた。

  • 総務省統計局はYouTube上でもインターネット回答の解説動画を公開している
    総務省統計局はYouTube上でもインターネット回答の解説動画を公開している
  • 総務省統計局はYouTube上でもインターネット回答の解説動画を公開している

紙での回答方法は『郵送』と『回収』の2通り

   国勢調査は統計法や国勢調査令にもとづいて実施され、「5年に一度の最も重要な統計調査」(総務省の公式サイト)と位置付けられる。国や地方自治体の行政施策などの基礎資料を得るためのもので、子育て支援、高齢者福祉、防災対策、地域活性化などさまざまな政策づくりに役立てられる。

   設問は氏名、出生年月、現在の住居における居住期間、就業形態、世帯員の数など16問。調査対象は、「令和2年(編注:2020年)10月1日現在、日本国内にふだん住んでいるすべての人(外国人を含む)及び世帯」と広範だ。

   そして、担当地域の各世帯に調査書類を配布して回るのが、全国の「国勢調査員」である。各市区町村での公募や町内会の推薦などによって選ばれ、総務相が非常勤の国家公務員として任命する。その国勢調査員をつとめているという複数のツイッターユーザーが強く推奨しているのが「ネット回答」だ。万単位でリツイートされた投稿もある。国勢調査の公式サイトでも「回答はできる限りインターネットでお願いします(郵送も可能です。)」としているほか、配布される調査票にも「インターネットでの回答がとても便利です」と書いている。

   とはいえ、具体的にネット回答はどんな点で紙の回答と違うのか。総務省統計局国勢統計課の担当者は18日、J-CASTニュースの取材にこう説明する。

「紙での回答方法には『郵送』と『回収』の2通りあります。『郵送』は郵便局やポストがご自宅の近所にあればいいですが、必ずしも近くにはない家庭もありますね。『回収』の場合は、調査員がご自宅に来るのを待つ必要があります。調査員は多くの家庭を順に訪問するので、いつでもすぐに回収に行けるわけではありません。

その点、インターネットであれば24時間いつでも回答が完了できます。また、郵送であれば問題ないですが、回収となると調査員と面会しないといけません。新型コロナウイルスの関係で感染リスクにもなりかねないので、面会や外出しなくて済むネット回答を推奨しています」
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