見えにくい「ロービジョン」を知って... 自身の病状を「恋愛漫画」に込めた理由

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「街中で見かけてもロービジョンの方だとは全く気付かれないのでは」

「『白杖を持っている人は目が見えない人』と教わり認識している方は多いと思います。が、それは正確ではありません。正しくは、『白杖を持っている人は目が見えない人と見えてはいても見えにくい人』ということになります。(※J-CAST注 聴覚障害などの視覚障害以外も用いる場合はある)」

   ばにーさんは、視覚障害は何も見えない「全盲」だけでなく、目が見えてはいるけれども見えにくい「ロービジョン」を抱える人々もいると知ってもらいたいと考えている。こうした思いから、たとえ趣味でもロービジョン漫画を描きたいと思い続けていたところ、「めちゃコミック」での連載の話をもらい、「見えない私の恋は不自由。」が誕生したという。担当する秋水社の編集部は、この打ち合わせで「ロービジョン」について、こう感じたという。

「この作品を立ち上げるにあたってばにー先生と直接お会いし打ち合わせをしましたが、『見えない私の恋は不自由。』の主人公と同じ病気を持っているとは思えないほど健常者と変わりない様子でいらっしゃいました。先生自身、白杖は常に携帯しているものの日中は使っておられませんし、私たちから見る限りでは資料を見たりスマホの操作も大きな問題はないように感じてしまうので、外見のみで判断することは難しいでしょう。街中で見かけてもロービジョンの方だと気付かれにくいのでは、と思います。」(秋水社編集部))

   そして、作品の見どころについてはこう語った。

「障害を持つことになった女性の恋愛といったところをテーマにしていますが、外的な要因で環境が変わるなど、障害だけに限らず様々な形で突然日常が変わることはあるかと思います。そういう意味では、『好き』という感情はあるのにそれだけでは乗り越えられない気持ちや、今周りにいる人とどういった関係を築いていくのか、主人公の感じることはみなさまにも共感していただけるストーリーになっていると思います。 また、視覚障害をどのように絵で見せるか、主人公の実際の視界のせまさ・見え方など漫画だからこそできる表現にもこだわって描かれているので、そちらもぜひ見ていただきたいところです」(秋水社編集部)
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