「生前の功績や過去の先例を考慮した」と内閣府
中曽根氏の合同葬に9000万円超を計上したことについて、内閣府の合同葬準備室は9月25日、J-CASTニュースの取材にこう説明した。
「首相経験者だからと言って、必ずしも合同葬などを行うとは限りません。生前の功績や過去の先例を見て、内閣の判断で決めています。色々な意見はあると思いますが、適切な判断だったと考えています」
経費のうち、ホテルの会場借料が大きく、花や装飾品など式壇の設営にもかかっているという。参列する人数については、現在は調整中だというが、数百人の規模になる見込みだそうだ。
直近では、首相経験者の合同葬として、2007年の故宮澤喜一元首相のケースがあり、中曽根氏ほどではないが、その半分以上の経費はかかったとしている。首相経験者が授与される勲章の位は、直接関係ないという。
葬儀としては、合同葬のほか、国葬、国民葬の3つの形態があり、後者はそれぞれ、故吉田茂元首相、故佐藤栄作元首相のみだ。なお、2人は、中曽根氏と同じく、生前に大勲位を授与されている。
首相経験者として、故田中角栄元首相は、合同葬は行われなかったが、刑事被告人のまま亡くなった事情が考慮されたという。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)