ボクシングの元WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(25)=メキシコ=のビッグマウスが止まらない。ネリは2020年9月26日(日本時間27日)に米コネチカット州で行われるWBC世界スーパーバンタム級王座決定戦に出場し、同級6位アーロン・アラメダ(メキシコ)と対戦する。バンタム級に続いて世界2階級制覇を狙うネリは、早くも王座統一戦の野望を語るなどビッグマウスを炸裂させている。
「彼こそが俺が次に戦いたい本当の相手だ」
世界タイトル戦を控えたネリは、海外の専門メディア「Boxing Scene」のインタビューに対して次のように語っている。
「俺は122ポンド(スーパーバンタム級リミット)のファイターの中で世界最高の選手だと信じている。俺以外ではブランドン・フィゲロアがこの階級で最高のボクサーだと思っている。彼こそが俺が次に戦いたい本当の相手だ」
ネリが戦いたい相手とするのが、WBA世界バンタム級レギュラー王者ブランドン・フィゲロア(米国)だ。フィゲロアは23歳の新鋭で、戦績はこれまで20勝(15KO)1分。2019年4月にWBA暫定王座を獲得し現在、王座を2度防衛中で9月26日にネリと同じリングで防衛戦を予定している。ネリの野望が実現すれば、WBA、WBC世界2団体王座統一戦となる。
世界2階級制覇は当然のようなコメントが...
スーパーバンタム級での実績がないまま世界戦のリングに上がるネリ。当初、アラメダ戦はWBC世界スーパーバンタム級の挑戦者決定戦として行われる予定だったが、同級王者レイ・バルガス(メキシコ)が足を負傷したため急きょ王座決定戦に変更となった。対戦相手は世界6位のアラメダのままで、ネリに世界戦のチャンスが転がり込んできた。
ネリと王座を争うアラメダは、世界的なボクサーとの対戦はないものの、プロデビュー以来無敗の25勝連勝中(13KO)だ。これまでのネリの言動からネリはアラメダを「格下」とみているようで、自身の世界2階級制覇は当然のようなコメントが見られる。今回もアラメダ戦の勝利を前提とした発言だった。
バンタム級時代に体重超過の失態を犯したネリに関しては、階級を1つ上げても体重超過の疑念がまとわりつく。「アラメダを倒して2階級を制覇した後、次にフィゲロアと戦い無敗のまま世界タイトルを取る」と野望を口にするネリ。果たしてネリのボクシングがスーパーバンタム級で通用するのか。26日のタイトル戦に注目が集まる。