高橋洋一の霞ヶ関ウォッチ
住民投票に向け「大阪都構想」議論本格化 5年前と違う点は...

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市職員にとって死活問題との見方も

   都構想は、大阪市を再編するので、大阪市の職員にとっては死活問題という見方もある。今やネットでいろいろな情報が入手できるが、2020年8月27日の大阪市会施政対策委員会での自民党新田孝市議の質疑があった。これについて、橋下徹氏は

「これが自民党市議会議員の大阪都構想反対理由。『大阪都構想になれば天下りがでけへんようなるで』」

ツイートした。これは市役所職員の本音なのだろうか。

   原口一博氏のツイートも面白かった。

「吉村さん、私達は反対のための反対は、しません。理解の為、教えてください。何故、大阪都なのですか?陛下のおられるのは東京ですよ。大阪に遷都するのですか?大阪都構想とは、機構改革で遷都でないのですか?それなら都は使えないのでは?日本の歴史に沿った改革を目指しましょう」

   さすがに、「都」の名称を反対理由とするのは、5年前だ。吉村氏から、

「原口さんの指摘は『京』です。東京都も、もともと『都』ではなく、東京市と東京府でした。これが、1943年に一つになり、東京『都』になりました。日本の大都市制度は『都区制度』と『政令市制度』です。大都市法上、『都区制度』とみなされます。但し、名称変更には法が必要です。大阪都を目指します」

と、元総務大臣の原口氏をディスらず、諭すような返答があったのはさすがだ。はたして、住民投票の結果はどうなるか。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長 1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「FACTを基に日本を正しく読み解く方法」(扶桑社新書)、「国家の怠慢」(新潮新書、共著)など。


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