「依存症の早期発見が大切」
わいせつ事件発覚後、山口容疑者は、著名な芸能人らのセレブが通っているという心療内科の病院に入院していたと報じられている。
このことについて、アスクの今成知美代表は、次のように話す。
「そのときは、アルコール依存症専門の治療は受けていないのではないですか。専門の治療なら、グループ療法などを採り入れているはずです。普通は、そこで気付きを得られて、依存症かもしれないと変化が起きます。自分ではそうでないと思い込むのが依存症の特徴ですので、個人カウンセリングのようなものだけではダメですね」
また、酒気帯び運転については、
「お酒を飲んですぐの運転でなくても、体内にアルコールがある状態でも酒気帯びに問われます。長時間にわたり多量のお酒を飲んでいると、体内での分解に4、5時間かかる場合もあります。前の晩に飲んで、明け方に眠り、自分ではそこまで酔っていないと思っても、知らずに酒気帯び運転していたということは、よくあるパターンですね。お酒による問題を繰り返すたびに症状が悪化しますので、そのためにも依存症を早期発見する必要があります」との見方を示した。
依存症が進行すれば、原則としてお酒を断たないといけないと言う。
「依存症の初期ですと、お酒の量を減らすパターンもあります。しかし、症状が進めば、ほどほどにコントロールすることが難しくなります。医師の診断と専門の治療を受け、お酒を断つために、自助グループにつながっていれば、今回の事件は防げたかもしれません。本人は、社会的バッシングを受けて孤独になり、1人で頑張っていたのだと思います。そんな中、自分を責め、コロナ禍の中で飲酒を始めてしまうことは、よくあるパターンです。孤独の中でそれを止めることは難しく、仲間とつながり、自分の内面を見つめることで、新しい生き方を見つけていくことができると思います」