「住宅まるごと」戦略の先行き
2019年12月に大塚家具を子会社化したのに続き、20年5月には注文住宅のレオハウスを子会社化した。なお赤字を垂れ流す大塚家具には「追加支援」が現実味を帯びてきたとの見方も出ている。そこへ続けてヒノキヤの買収ときたので、「大丈夫か」と心配する投資家も出てきても不思議ではない。「買収先の高級路線とヤマダの安売り路線がマッチしていない」との指摘も根強い。
もっとも、本業の家電販売は、業界全体にいえることだが、10万円給付金と巣ごもり消費の恩恵で好調だ。大和証券は増収増益だったヤマダの2020年4~6月期連結決算発表後のリポートで「郊外けん引で高伸張」と評価し、目標株価を600円から615円に引き上げた。ただ、給付金効果は当然ながら一時的なもの。一方で「住宅まるごと」戦略が狙い通りの成果をあげる日が目の前に来ていると見る向きも少ないようで、上値の重い展開になりそうだ。