俳優で歌手の小泉今日子さんについて論じ、物議を醸していたウェブメディア「BEST TiMES」の記事が2020年9月15日までに削除された。記事では小泉さんの名前をあげながら「女性芸能人の政界進出にはヌードに似た恥ずかしさがある」としたほか、小泉さんが「左傾化」したのは「男の存在が大きい」などとしていた。
また、一般論として「女性は本来、保守的」といった主張も展開。一連の内容にツイッター上では「偏見に満ちた女性蔑視」「悪意を感じます」などと批判の声が相次いでいた。
「政治については完全に素人なのだから、恥ずかしさもそれ以上だろう」
物議を醸したのは「引かれる小泉今日子と守られるユーミン、女性芸能人の政界進出はヌードより恥ずかしい」という見出しの記事。筆者は『平成の死』などの著書がある文筆家の宝泉薫氏。
小泉今日子さんが国政選挙に立候補するのではないかと一部ゴシップ誌が報じたことを紹介し、それに対するツイッター上の反応を引きながら、「女性芸能人の政界進出にはヌードに似た恥ずかしさがある。いや、ヌードがまだ芸能活動の一環であるのに対し、政治については完全に素人なのだから、恥ずかしさもそれ以上だろう」などと展開した。
また、小泉さんが「左傾化している」とし、その要因は「男の存在が大きい」として小泉さんのパートナーである俳優・豊原功補さんの名前をあげた。豊原さんが政権批判に熱心だからだという。さらに、一般論として「女性は本来、保守的」「子を産み育てる性とあって、家庭にこだわり、その集合体である国家のかたちも大事にしようとする」と書き、「にもかかわらず、反体制に向かう女性にはなんらかの理由で世を拗ねてしまったタイプが多いように思われる。小泉の場合も、父の事業失敗や親の離婚といった経験が、家庭ひいては国家への不信につながっているのだろう」としている。
その上で「そういう意味でやはり『育ち』というのはその人の本質に大きな影響を及ぼす」として、小泉さんとの対比でユーミンこと松任谷由実さんの名前をあげている。記事終盤では再び小泉さんについて、「このところ現実味を帯びてきた衆院の解散総選挙への出馬まではさすがに考えにくい。が、応援演説くらいならありえるのではないか。これなら、恥ずかしさもセミヌード程度といったところだ」と結んだ。