人気漫画「キン肉マン」を掲載する「週プレNEWS」編集部は、漫画のスクリーンショットをSNSやブログに著作権者の許諾無く投稿する行為、悪質な著作権侵害、文章を含むネタバレ行為に対して、法的手段を講じることもあると発表した。
スクリーンショットや悪質な著作権侵害に対する処置には、称賛の声が寄せられている。一方でネタバレ行為に関しては、感想との線引きが不明瞭であるために、読者からは疑問の声も上がっている。
J-CASTニュースは、漫画サービス「アル」の代表である古川健介(けんすう)さんと、NHK「みんなで筋肉体操」に出演して以来、「筋肉弁護士」として知られる小林航太弁護士に、「週プレNEWS」編集部の対応について見解を尋ねた。
発端は作者「ゆでたまご」嶋田隆司さんのツイート
「キン肉マン」は、漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)で、1979年から87年まで連載していた人気作品。作者は、嶋田隆司さんと中井義則さんの2人組漫画ユニット「ゆでたまご」。2011年からは、ウェブコミック「週プレNEWS」で続編の連載を開始。さらに、20年8月17日からは雑誌「週刊プレイボーイ」でも同時連載することとなった。
連載日の毎週月曜日になると、SNS上には漫画に飛びついてきた読者たちによる感想があふれていた。一方で、悪質なネタバレ行為も横行するようになってしまった。これを受けて9月1日、作者の1人である嶋田さんは、自身のツイッター上で苦言を呈した。
「WEB『キン肉マン』の勝手なスクショのことです。特に今回のラストはスクショだらけ。私は悲しくなりました。これ以上続けるなら集英社さんと共にそれなりの罰則をかんがえます。週プレでの紙の本をたのしみにしているんです。どうかスクショはやめてください」
さらに9月10日、公式サイト上で「ゆでたまご」と「週プレNEWS」編集部による声明が発表された。編集部からは
「たとえ軽い気持ちであったとしても、漫画のスクリーンショットをSNSやブログに著作権者の許諾無く投稿(アップロード)する行為は、法で定める一部の例外(※)をのぞき、著作権の侵害にあたり、場合によっては刑事罰が科され、あるいは損害賠償請求の対象となります」
「悪質な著作権侵害、ネタバレ行為(文章によるものを含みます)に対しては、発信者情報開示請求をはじめ、刑事告訴、損害賠償請求などの法的手段を講じることもありますので、ご注意ください」
と、スクリーンショットの無断掲載や、悪質な著作権侵害、ネタバレ行為については、法的措置を検討することを発表した。