JR西「終電繰り上げ」→最終列車はいつに? 焦る必要はない、と筆者が考える理由

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   2020年8月26日、JR西日本は記者会見で近畿エリアの主要線区を対象に終電繰り上げの実施を発表した。予定では2021年春に実施するという。社会情勢の変化により最終列車を利用する機会は減ったかもしれないが、近畿エリアの人々にとって気になるニュースだと思う。JR西日本の終電繰り上げはどれくらいインパクトがあるのだろうか。

  • 大阪、京都、神戸を結ぶ「新快速」
    大阪、京都、神戸を結ぶ「新快速」
  • 東京からの最終新幹線がポイント
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  • 東京からの最終新幹線がポイント

10分~30分程度、終電繰り上げ

   8月26日、JR西日本は近畿エリアを走る在来線の主要線区を対象に終電繰り上げの実施を発表した。終電繰り上げに伴い、約50本もの列車が削減される。実施時期は2021年春としている。なお東京方面からの東海道新幹線の最終列車とは可能な限り、接続を考慮するという。

   今回の終電繰り上げは昨今の社会情勢の変化と関連性があるように見えるが、実は新型コロナウイルス以前から検討されてきた。背景にあるのは保守作業に関する環境変化であり、働き手が減少する中で、労働環境を改善する必要性に迫られていた。また近年、帰宅時間が早まり、深夜時間帯における利用客が減少していた点も見逃せない。

   問題は「最終列車がいつになるか」ということだ。発表では10~30分程度とされ、具体的な時間はまだわかっていない。ただヒントは東京方面からの東海道新幹線の最終列車にある。2020年9月現在、東京方面からの最終新幹線の新大阪着は23時45分だ。

ヒントは東海道新幹線の最終列車?

   東海道新幹線の最終列車に合わせやすい主要線区はJR京都線・JR神戸線だろう。現在の京都方面の「新快速」最終列車は大阪駅発24時25分、新大阪駅発24時30分だ。最終1本前の「新快速」は大阪駅24時発、新大阪駅24時05分発となり、この列車が京都方面の最終「新快速」になるだろう。

   一方、神戸方面の最終「新快速」は新大阪駅発24時19分、大阪駅発24時25分発となる。1本前は新大阪駅発23時55分、大阪駅発24時となり、何とか最終新幹線から乗り換えられるという感じだ。また従来どおり京都、神戸方面ともに最終「新快速」の後に「普通」が運行されるだろう。

   次に私鉄の最終列車を確認しよう。阪急電鉄京都本線で京都府ならびに高槻市まで行く最終列車は「快速急行」京都河原町行きが大阪梅田駅発23時45分、続いて「準急」桂行き(平日のみ)が大阪梅田駅発24時、「普通」高槻市行きが大阪梅田駅発24時10分だ。一方、神戸三宮まで到達する最終列車は「急行」神戸三宮行きとなり、大阪梅田駅を発車するのは24時だ。

   このように見ると、大阪駅から京都、神戸方面の最終列車に関しては「私鉄と同じになる」という感じで、ビクビクしなくてよいだろう。いずれにせよ、ダイヤ改正初日は「終電繰り上げ」を頭の片隅に置いたほうがいいかもしれない。

(フリーライター 新田浩之)

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