大麻合法化派の言う「海外」は「都合のいい海外」か? サンジャポで杉村太蔵が持論

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   俳優の伊勢谷友介容疑者が、大麻取締法違反の疑いで2020年9月8日に現行犯逮捕された一件に端を発し、「大麻合法化論争」がSNSで活発化している――。そんな話題を、9月13日放送の情報バラエティー番組「サンデー・ジャポン」(TBS系)が伝えた。

   同番組では、9月9日に元女優の高樹沙耶さんが投じたツイートを紹介。「私は快適な環境で、出来るだけ健康を維持し、ストレスフリーで生きていたい。それを追求し続け今に至る」とつぶやき、「カナビス(編注;大麻)はその必要な一つ。多分話題の彼も同じ気がする」と伊勢谷さんの話題をほのめかしつつ訴えたことから、大麻合法化に賛成・反対の声がリプライ欄に殺到したという。

  • デーブ・スペクターさん(2016年撮影)
    デーブ・スペクターさん(2016年撮影)
  • デーブ・スペクターさん(2016年撮影)

「自分の主張に合った『海外』」選んでいる?

   「サンデー・ジャポン」は冒頭、亀石倫子弁護士のコメントを取り上げた。亀石氏は大麻を合法化すべきとまで思っているわけではないとしつつ、「大麻取締法は見直すべき時期に来ていると思う」と論じている。海外では医療用大麻などが一部の国や地域で合法化が進んでいるため、まずはタブー視せず日本でも議論を進めるべきではという。

この「海外」について、同番組では議論が白熱。元衆院議員の杉村太蔵さんは「デーブさんから教えていただくんですが」と前置きし、海外で大麻が合法となっている社会背景について、こう私見を述べた。

「海外では合法化されているって言いますけど、もう完全に社会に大麻や違法薬物がはびこってしまって......かえって違法化することで反社会的勢力がはびこってしまうと。政府としてはやむなく、合法化せざるを得ない」

そのうえで杉村さんは「今、日本なんかは決して薬物が蔓延化しているわけではない」と説明し、大麻合法化論を進めることに慎重な見方を示した。また、合法化を訴える人たちが引き合いに出す「海外」を、「自分にとって都合のいい海外」とバッサリ。現在でも、アジアでは大麻使用を厳罰化対象としている国が圧倒的に多いとし、「自分の主張に合った『海外』というのは、どうも僕は納得できない」と断じた。

デーブ「合法化の国の事情、自分で見てほしい」

   同じ出演者で、テレビプロデューサーでタレントのデーブ・スペクターさんも「全世界的に見ると合法化してるところはまだまだ少ない」とコメント。州によっては大麻を合法としている米国の複雑な実情を例に挙げつつ、日本で本当に大麻合法化の議論をするのであれば、国会議員や警察、専門家などで視察団を構成し、「合法化になっている国の状況を自分で見てほしい。芸能人だけがどうのこうじゃなく、行政レベルで考えなければいけない」と訴えた。

   厚生労働省の公式サイトには「大麻の使用は有害であり、大麻の不正所持・提供は犯罪」とある。また、オランダやスペイン、ウルグアイなど大麻(マリファナ)が合法の国であっても罪に問われるケースが。外務省の海外安全ホームページによると「大麻が合法化されている国でも、年齢や所持数量の制限が設けられていたり、免許を受けた販売業者から購入することが義務づけられていたり、国外への持ち出しが厳しく規制されていたりする場合」があり、規制に違反した場合には、その国の法律に基づき罰せられる恐れがある。

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