兵庫県の第3セクター鉄道・北条鉄道が「車両が足りない」とメディアを通じて訴えた。増発によって運行している車両数が足りないという。取材をすると、地方の鉄道をめぐる苦しい車両事情が明らかになった。
地元ネットTVが訴える
北条鉄道は粟生(兵庫県小野市)~北条町(兵庫県加西市)の路線を運行する。2020年9月4日、兵庫県のインターネットテレビのテレビ猪名川のツイッターアカウントが、北条鉄道の車両が足りず譲渡できる車両を探している旨をツイートした。
9月10日、北条鉄道にJ-CASTニュースが取材をしたところ、譲渡できる車両を探しているのは事実だった。
現在、北条鉄道は3両の気動車を保有している。法華口駅の行き違い設備の完成に伴って20年9月1日付でダイヤ改正を行い、列車を若干増発した。3両で回していた車両運用だが、増発と多客時間帯での増結を考慮すると余裕がない。通常2両が本線で運用につき、1両を予備としているが、検査や故障時に備えてもう1両がほしいというのが実情だ。というわけで、北条鉄道の社員からテレビ猪名川に相談があり、前出のツイートに至った。