都民は「乗り遅れた」状態? 追加支援や延長求める声も
東京都内の企業や学校の団体旅行を中心に扱う「飛鳥旅行」の村山吉三郎社長も取材に、
「都内の中小規模の旅行業者は『このままだと潰れる』という状況。東京が解除となるのをずっと待っていましたので、非常にうれしいです」
と喜ぶ。すでに解除を前に、10~11月の紅葉シーズンの旅行で「Go Toトラベル」の割引適用を希望する個人客らから、問い合わせが入り始めている。ただ、職場での旅行や修学旅行などの団体向けは依然、動きがないという。
9月19日からの4連休前の解除も期待していた一方で、4連休は「Go To」を活用するとみられる東京以外の他道府県の人々による予約で埋まってしまった宿や航空機も多く、「都民が『Go To』を使えたとしても『乗り遅れた』ような状況です」(村山さん)だという。
都内の観光業界からは、「乗り遅れた」形の都民らの旅行向けに、割引の上乗せなど追加支援を求める声がある。村山さんも「追加支援やキャンペーン期間の延長など、(都民や都内の事業者も)メリットを公平に得られるよう、配慮していただきたいです」と話した。
東京都小笠原村で民宿を営む40代の男性は、
「コロナの感染者が増えている状況で島に来られて、万が一感染者でも出たら困ると思っていました。でも、公に東京も追加されるのでしたら、観光客を受け入れやすくなります。他県からも小笠原に来られる方もいるでしょう。助かりますね」
と語った。9月まではマリンスポーツなども楽しめるが、10月以降の小笠原は「オフシーズン」に入る。一方で、年明けから春にかけてはホエールウォッチングを楽しむにも適しているという。
「(Go Toトラベルの)キャンペーンが少なくとも来年春の旅行まで延長されるなら助かります。あとはコロナの『第3波』がこの冬に来ないことを祈るばかりですね」