「安倍総理は『今後10年くらいは上げる必要はない』、私も同じ」と強調
そもそも「アベノミクス」を継承すると表明する菅氏は、積極的な財政出動に後ろ向きで財政規律を重んじる財務省を「毛嫌い」した安倍首相と同様に、消費増税には後ろ向きとみられてきた。永田町では20年秋の衆院解散・総選挙も視野に入れているとされる中で、この時期の消費増税発言は新政権発足後も尾を引く可能性がある。
菅氏は11日午前の記者会見でも発言について問われ、「総裁候補として個別の発言については控える」と前置きした上で、
「あくまでも将来的な話としてお答えしました。(中略)安倍総理はかつて『今後10年くらいは(消費税率を)上げる必要はない』と発言されていますが、私も同じ考えです。(10日夜の発言は)あくまでその先のことを念頭に置いた話です」
と述べ、税率引き上げの時期は「将来的な話」とことを繰り返した。
SNSなどでの反対論も意識したのだろう、直ちに増税するわけではないという「念押し」をした形と言える。
安倍政権では5%だった消費税率を2014年4月に8%、19年10月に10%に上げた上で、安倍晋三首相が19年7月、10%を超える消費税増税に関して「今後10年くらいは必要がない」と述べていた。