「次亜塩素酸水系」5製品、コロナ不活化効果は「不十分」 北里大研究グループが検証試験

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次亜塩素酸水は全メーカーが「商品名・社名非公表」

   一方で、結果が振るわなかったのが次亜塩素酸水系の製品だ。厚労省公式サイトによれば、次亜塩素酸水は「次亜塩素酸」を主成分とする酸性の溶液で、酸化作用によって新型コロナウイルスを破壊・無毒化するものだとしている。ハイターなど塩素系漂白剤に代表される、アルカリ性の「次亜塩素酸ナトリウム」とは別物であり、同省は「混同しないように」と注意を呼びかけている。

   次亜塩素酸水系製品では「精製次亜塩素酸ナトリウム(200ppm)」「弱酸性次亜塩素酸水(100ppm以上)」「次亜塩素酸水(200ppm)」「弱アルカリ性次亜塩素酸ナトリウム(200ppm)」「次亜塩素酸水(250ppm)」の5製品の原液を対象に実験(ppmは百万分率の塩素濃度)。しかし、製品の劣化がないことを確認してから試験を実施したものの、新型コロナウイルスの消毒効果はいずれも総合判定で「不十分」という結果になった。

   また、アルコール系消毒剤やハンドソープなどでは多くのメーカーが商品名・社名を公表していたのに対し、次亜塩素酸水系製品では5社全てが社名・商品名非公表だった。うち4社は「社名商品名非公開希望」としていた。残り1社の「精製次亜塩素酸ナトリウム(200ppm)」のメーカーは商品名・社名の公開を希望していたものの、研究グループが「同業他社とのバランスを考慮し、匿名とした」としている。

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