問題の楽曲は付録も「ハードオフ」づくし
楽曲をカバー・販売していたのは、アーティスト・あだち麗三郎さんによる音楽グループ「あだち麗三郎と美味しい水」。7月12日に7インチシングルレコードをHMVやタワーレコードのオンラインショップなどで販売したが、その表題曲が、ハードオフの店内BGMのインストゥルメンタルカバー楽曲「HARD・OFF 愛のテーマ」だった。
販売ページなどで使われているキャッチコピーは「HARD・OFFを愛する全ての人類に捧ぐ、あの人気店内BGMを完全生演奏!」。また、シングルの初回特典には「HARD・OFFとわたし」というタイトルの個人雑誌(ZINE)、あだち麗三郎さんの脚本「コント・ハードオフ(サンドイッチ風味)」が付属するなど、なにかと「ハードオフづくし」の作品だった。
あだち麗三郎さんは9日、自身の公式サイトで「株式会社ナッシュスタジオ様管理楽曲の無断使用と販売についてのお詫び」を掲載。シングル「HARD・OFF 愛のテーマ」がナッシュスタジオの著作権を侵害する形でリリースしていたことを報告した。あだちさんはナッシュスタジオ、そして屋号を無許可で引用する形になったハードオフコーポレーションに対して「多大なるご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
今回の問題を受けた対応として、当該シングルの販売差し止めを実施。今後も自身のリリースした楽曲について著作権侵害に当たる楽曲の有無を確認し、該当するものがあれば販売停止・配信の差し止めを行うという。
あだちさんは最後に「この度の件につきましては、私の著作権ロイヤリティフリーに対する認識の誤りにより、このような事態に至りました。同様の事態を二度と起こさないよう、著作権の扱いについて認識を正し、楽曲の管理体制の強化をし、適切な著作権管理の元楽曲制作を行なっていきます」とした。