歌手の浜崎あゆみさん(41)が2020年9月6日にインスタグラムに投稿した1枚の写真がファンの間で話題だ。
「九州地方の皆様、台風10号本当に心配ですね。。どうかくれぐれもお気をつけて、ご無事で居て下さいませ!!!」と、励ましのメッセージを投稿した浜崎さん。同日時点で九州地方は台風10号の接近により厳戒態勢が敷かれていたが、それに呼応する形で浜崎さんも台風への警戒を呼び掛けた形だ。
「私は福岡人だけど、私以外の親族はみんな鹿児島人だから」
なお、メッセージと合わせてアップされた写真は古めかしい白黒写真で、ハッシュタグは「#九州 #100%九州っ子 #mygrandmother #and #mymother」。写っているのは女児と思しき幼児とその母親とみられる女性で、2人はレストランのテーブルにつきつつ窓の外を眺めている。ハッシュタグから判断するに、どうやらこれは、浜崎さんの母親とその祖母の若かりし頃の光景のようだ。
そんな写真に台風への警戒を呼び掛けるメッセージが添えられているのは若干奇異な感じはするが、浜崎さんといえば福岡県出身であり、上京前は本人、母親、祖母の3人で福岡県内に住んでいたことを明かしているところからして、この投稿は九州全体へのメッセージなのだろう。また、翌7日に浜崎さんはインスタグラムのストーリーズに、「私は福岡人だけど、私以外の親族はみんな鹿児島人だから、こわくてこわくてなかなか眠れず」とするメッセージを投稿しており、鹿児島県内で16万戸以上発生した停電などの被害に思いを馳せるメッセージを投稿しており、6日の投稿はやはり、九州全体へのメッセージとみられる。
やや唐突な感は否めないものの、自身のルーツが九州にあるが故のやり方での投稿となった今回の浜崎さんから九州へのメッセージ。その浜崎さんが上京前は福岡県に住んでいたという事実は、これまでに何度も本人の口から語られているほか、2019年に発売された自伝的小説「M 愛すべき人がいて」(幻冬舎)でも語られている。その同書では自身の母方の祖母への言及がいくつもなされているが、同時に、その娘である浜崎さんの母親についても、祖母についてほどの文量ではないにしろ言及があることが話題となったことは記憶に新しい。
ただ、同書を基にしたドラマ「M 愛すべき人がいて」(テレビ朝日系=放送終了)では、浜崎さんに該当する登場人物「アユ」の母親については言及こそされるものの、それに該当する人物は登場しないままドラマは完結するなど、「浜崎さんの母親」という存在が、これまであまりテレビなどのメディアで扱われる頻度が高くなかったのは事実である。
これまでメディアに取り上げられた「母の存在」
そんな浜崎さんの母親だが、数は少ないものの、その存在がメディアに取り上げられた瞬間があった。最近では2020年1月、浜崎さんに第1子が誕生したことを受け、「週刊文春」が浜崎さんの母親に直撃インタビューを実施。浜崎さんについて「世間で代理母出産などと言われています」という質問には「もちろん本人ですよ(笑)」と、目尻を下げつつ回答した様子が描写された記事が世に出るに至った。
遡っていくと、2018年には浜崎さんがインスタグラムに母親の写真をアップするという出来事も。写真は母親の誕生会の様子を写したもので母親が誕生ケーキを眺める様子を引き気味の画面で撮影したものだ。また、2016年にはインスタグラムとツイッターに、自身と母親の2ショットを投稿していたこともある。
また、時代は飛んで2000年に放送されたトーク番組「LOVELOVEあいしてる」(フジテレビ系=放送終了)に出演した際には、浜崎さんは母親の写真を紹介。番組司会を務める「Kinki Kids」の堂本光一さんから、「やっぱり、目元が何となく似てますね」と指摘されたほか、「綺麗なオカンから綺麗な子が生まれる」と絶賛されたこともあったのだ。
自身と母親の関係を赤裸々に語った「オールナイトニッポン」
さらに遡り、1998年。浜崎さんは「オールナイトニッポン」(ニッポン放送)のスペシャル番組「浜崎あゆみのオールナイトニッポン 浜崎あゆみはバカじゃない」に出演した際に、自身と母親の関係について赤裸々に語った。この時、浜崎さんは母親について、世間一般で言う母親像とはずいぶんと違っているとしつつ、
「すごく自分勝手に生きてて、良く言えば、凄く自由に生きてる。ayuっていう娘がいることを、忘れてるのか、気にしないようにしてるのか分かんないけど、すごく自由に1人の女性として生きてる」
「ayuにとって、この20年間、『お母さん』と感じたことはなくて、いつも『マミー、マミー』って呼んでて」
と明かしたのだった。このほか、浜崎さんは母親に対し、子供時代はなかなか理解できなかったが、大人になるにつれて少しずつ理解できるようになったと説明しつつ、以前は持っていた反発する気持ちは薄らいだと明かしたのだった。
それから22年後となる2020年。これまでになかった「母親の幼少期」「その母親である若かりし頃の祖母」という要素を含んだ写真を出してきた浜崎さんだが、その理由として、自らが母親になったことによる心境の変化があったのではないだろうか。それはすなわち、祖母と母親の関係を自らと息子に当てはめようとする心理の現れと考えることが出来るかもしれない。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)