シャープは2020年9月7日、空中除菌技術「プラズマクラスター」が、新型コロナウイルスの減少に効果があるとする実験結果を発表した。
SNS上では、新たな感染予防策として注目が集まっているが、シャープは「過度の期待は禁物」と呼びかけている。
市販品や実空間での試験ではありません
実験は、長崎大学、島根大学の専門家と共同で行った。
空気中に浮遊する新型コロナウイルスに「プラズマクラスターイオン」を約30秒照射したところ、感染価(感染性を持つウイルス粒子の数)が90%以上減少したという。
実験は、プラズマクラスター技術を搭載したウイルス試験装置(容積約3リットルの空間)を使って行い、実験に参加した長崎大の安田二朗教授(新興ウイルス感染症学)は「実空間で抗ウイルス効果を発揮する可能性があると期待されます」とコメントしている。
SNS上では、プラズマクラスター技術を搭載した家電製品を挙げて「これは買わないと」「買う人は殺到しそう」と効果に期待する声が上がっている。しかしシャープの公式ツイッターは7日、「過度の期待は禁物」「あくまでプラズマクラスター技術の検証であり、製品・市販品や実空間での試験ではありません。その効果は今後の検証です」などと安易に飛びつかないよう注意を促している。