「どら焼きが1つしかない」という不都合を難なく解消!?
そして同作終盤になると、その狂気は極限に達する。心なしかキレ気味のママがドラえもんとのび太の部屋に持ってきたのはおやつの「どら焼き」。しかし、その個数は残念なことに1つだった。通常、このような展開ではどら焼きを半分にして分けるのが「まっとうな展開」だが、1つしかないどら焼きを見たドラえもんとのび太は自分たちを「合併」させることで「どら焼きが1つしかない」という不都合を解消することを思いつく。
結果、そこに誕生したのは、特別出演のインタビュー中の星野さんに、「かの有名な『のびえもん』」と言わしめた、ずんぐりした体格に黄色の服と紺の半ズボンをまとった「のびえもん」。1つしかないどら焼きを堪能して万事解決かと思いきや、どら焼きを食べた後にまた遊びに行くか昼寝するかで2人の意識が衝突し、ケンカに発展。結果、「自分で自分を殴る」という訳の分からない状況が発生し、ママに「一人でケンカしてるのは誰ですか!」と一喝されると同作は無事(?)完結したのだった。
......という、通常の「ドラえもん」ではおよそ見られない、終始ぶっ飛んだ放送回として知られる「ウルトラミキサー」が星野さん一押しとして放送されたとあって、ネット上では「ウルトラミキサー選ぶとか星野源のセンス神か?」とそのチョイスの洗練ぶりに驚くツイートが星野さんのファンから続々。また、狂気を孕んだその展開で知られる同作が放送されたことを喜ぶ声も上がっている。
同作について星野さんは特別出演の中で、「あの物語を楽しく見せちゃうっていうのが、やっぱり、藤子先生のすごいところなんじゃないかなと思うんですよね」と指摘。全体的に狂気じみてはいるものの、同時にコミカルな仕上がりになっている同作に満足した星野さんのファンは多かったようだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)