「派閥の復活」説は「中身」を見ていない 菅氏「側近」が、政治は「全く変わる」と強調する理由【坂井学氏インタビュー】

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繰り返された「総裁選に出てください」「俺はそんなこと考えてない」のやり取り

―― グループとしては、前々から「出馬してほしい」という思いは変わらないわけですね。

坂井: 変わりませんね。我々のメンバーとのやりとりの中で、「総裁選に出てください」「いや、俺はそんなこと考えてない」という会話は、もう何度もあったわけです。

―― 坂井議員は、出馬要請の直前に記者団に対して、無派閥で世襲ではない議員にとっては菅氏のことが「希望の星」だと述べています。無派閥の人が総裁、首相になることで、どういった変化があるのでしょうか。

坂井: 全く変わりますよね。よく「派閥政治が復活したのか」と言われますが、これは全く実は中身を見てない方々の話です。派閥と言っても、そのそれぞれに、菅さんに近い方がいらっしゃるわけです。元々「(出馬を)考えていない」という菅さんが、総裁候補として名前が挙がっているということ自体、各派閥に元々「総裁にしたい」という人がいたということの表れです。今回総裁が変わる総裁選が実際に行われることになって、その人たちは「菅総裁」実現のために自分の派閥で大変動いていただいたわけです。若手に声をかけたり、お願いできる人にお願いをしたりして、自分の派閥で菅さんを推すように動いてくれているわけです。その結果、派閥の中がだんだん「菅色」に変わって、派閥の領袖もそういうのを見て、「じゃあ自分の派閥では、他のメンバーを推すよりは菅さんだな」ということで、菅さんを推そうという形になっていると私は思います。官房長官が派閥の領袖(りょうしゅう)とちょこちょこっと話をして、何か「利害が一致したから、うちは皆であんたを応援するよ」といった、簡単な話ではありません。
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