シンガーソングライターの松任谷由実さんに対し、京都精華大学の白井聡講師(政治学・思想史)がフェイスブックで、「醜態をさらすより、早く死んだほうがいい」などと発言し、物議を醸している。
きっかけは、松任谷さんが安倍晋三首相の辞任会見を見て切なくなったなどとラジオ番組で発言したことだ。白井氏はその後、「反省いたします」として投稿を削除した。
「荒井由実のまま夭折すべきだったね」
「荒井由実のまま夭折すべきだったね」
白井氏は2020年8月29日、松任谷さんのラジオ発言を伝えるスポーツ紙の記事を自らのフェイスブックに引用し、松任谷さんの旧姓を挙げてこう断言した。
松任谷さんは28日夜、ニッポン放送の番組「松任谷由実のオールナイトニッポンGOLD」で、安倍夫妻と仲がよいことから、辞任会見について「テレビでちょうど見ていて泣いちゃった。切なくて」と心境を明かした。安倍首相とは、プライベートでは同じ価値観を共有しているとして、今後については、「もっと自由にご飯に行ったりできるかな」と漏らしていた。
これに対し、白井氏は、フェイスブックで続けて、こう揶揄した。
「本当に、醜態をさらすより、早く死んだほうがいいと思いますよ。ご本人の名誉のために」
『永続敗戦論』『武器としての「資本論」』などの著書で知られる白井氏は、フェイスブックやツイッターなどで、安倍政権を批判・揶揄する発言を繰り返している。8月30日には「安倍政権の7年余りとは、日本史上の汚点である」と題する記事を朝日新聞の言論サイト「論座」に投稿し、ネット上で論議になった。
松任谷さんを非難したのは、こうした背景があるからだとみられている。