巨人ドラフト戦略で「情報の出し方に警戒」 補強最優先は野手か投手か...他球団の反応は

   今秋のドラフト会議へ向けて巨人が動き出した。巨人は2020年8月28日、編成会議を行った。スポーツ紙の報道によると、ドラフト1位候補に近大の佐藤輝明内野手(4年)がリストアップされた模様で、野手の即戦力を求めているという。メディアに対して今秋のドラフト戦略を明らかにした巨人に対して、他球団は警戒を強めている。

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エース菅野が今オフにメジャー挑戦の可能性も

   複数の球団が熱視線を送り、今秋のドラフトの目玉のひとりとされる佐藤。186センチの堂々たる体格の持ち主で、パワーと俊足が魅力のスラッガーだ。ポジションは現在、3塁手として守備についているものの、外野の守備も可能で巨人の補強ポイントと合致。即戦力プレイヤーとしての評価は高い。

   巨人の外野事情をみると、丸佳浩外野手(31)が不動のレギュラーとしてセンターを守る。両翼はヘラルド・パーラ外野手(33)、ゼラス・ウィーラー外野手(33)に加えて亀井善行外野手(38)、陽岱鋼外野手(33)らベテランが控え、若手の台頭が期待される。8月中旬から松原聖弥外野手(25)がライトに定着しつつあるが、重信慎之介外野手(27)、石川慎吾外野手(27)らがブレイクしきれていないのが現状だ。

   その一方で先発投手も補強ポイントとなる。今シーズンはプロ2年目の戸郷翔征投手(20)が先発ローテーションとして数字を残すも、期待された田口麗斗投手(24)、畠世周投手(26)が結果を残せないでいる。これに加えてエース菅野智之投手(30)が今オフにポスティングシステムでのメジャー挑戦の可能性もあり先発陣の整備は急務となる。

「他球団との駆け引きがあるはず」

   補強最優先は野手か投手か。いずれにしてもドラフト1位は高卒ではなく即戦力として期待できる大学、社会人の可能性が高いとみられるが、関西メディアの関係者は巨人のドラフト戦略について次のように言及した。

「具体的な名前こそ出しませんでしたが、巨人が即戦力野手の方針を公表した裏には他球団との駆け引きがあるはず。佐藤選手は複数の球団が注目している選手ですからドラフトでは競合になる可能性が高い。この時期に巨人が明かした方針を真に受けている球団は少ないと思います。むしろ巨人の情報の出し方に警戒を強めている」

   ペナントレースが中盤戦に差し掛かり、巨人は2位DeNAに5.5ゲーム差をつけて首位を快走している。このまま巨人独走の気配が漂う中、今秋に予定されるドラフト会議へ向けて各球団の動きが活発化していく。

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