ボクシング「体重超過」なぜなくならない? 興行優先、処分の軽さが選手の甘えに...

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比嘉は復帰までに2年を要する

   日本では世界王者が体重を超過して王座をはく奪されたのは過去に1例だけで、2018年4月の世界戦でWBC世界フライ級王者・比嘉大吾(当時・白井具志堅)が体重超過により王座をはく奪された。日本ボクシングコミッション(JBC)は比嘉に対して厳しい姿勢を見せ、ライセンスの無期限停止処分の厳罰を科した。その後、処分が解除されたが、復帰のリングに上がるまで約2年を要した。

   日本国内で行われた世界戦で王者が体重を超過して王座をはく奪された事例を紐解くと、古くは1974年にまでさかのぼる。WBA世界フライ級タイトル戦で王者チャチャイ・チオノイ(タイ)が当日計量でリミットをオーバーし王座をはく奪された。王座が空位となり、タイトル戦は予定通りに行われ、挑戦者・花形進(横浜協栄)が6回KOでチャチャイを破り新王者となった。

   1998年にはWBA世界フェザー級タイトル戦が東京・代々木第二体育館で行われ、フレディ・ノーウッド(米国)が挑戦者・松本好二(ヨネクラ)を10TKOで破った。この試合の前日計量でノーウッドはリミットを800グラムオーバー。最終的に減量を放棄し、余力を残したまま試合を迎えたノーウッドはリング上でパワフルなボクシングを展開し松本を圧倒した。

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