あなたのツイートが、「デマ」と断罪されたら 「情報に向き合う」ことの限界【#コロナとどう暮らす】

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よかれと思い...危険を伝えたくて

「投稿当時はどこを調べても具体的な予防策が書いていませんでした。テレビにしても、インフルエンザと同じ予防法で大丈夫というようなことを言ってましたが、調べれば調べるほど怖くなってきた」

   一方で、新型コロナの危険性を知らしめるために「情報を誇張してしまった」人もいる。

   20代の男性は1月、ツイッターに「新型コロナウイルスの危険度と予防とコロナウイルスにかかった時の対策をまとめました。日本の医者は専門では無いので対策方法が間違っています。この画像は自由に使ってください」と、4枚の画像とともにツイートした。

   男性によれば、情報源は書籍やネット、公的機関の情報、友人の医師の話など。SARS(重症急性呼吸器症候群)の予防策を中心に30時間ほどかけて情報収集し、画像にまとめた。1枚は、感染症に詳しい医師が作成した「新型コロナウイルスの広がりやすさ」を図示した画像を転載している。

   男性の作成した画像には「N95のマスクが無い人は外出を控える」「(感染対策は)イソジンでのうがい必須」「人工的なウイルスの可能性が高い」などと書かれていたが、ネットメディアのファクトチェックで「誤りやミスリードを多く含む」と評価された。

   男性に当時を振り返ってもらった。ツイートのきっかけは、新型コロナに対する世間と自身の認識に大きなギャップを感じていたためだ。

「当時はコロナが危ないよと身内や友人に言っても、笑われるくらい楽観視されていました。それが日本全体の意識でした。そこを底上げして対策への意識を高める必要があるなと感じていました。身内をコロナで失いたくなかったし、友達の家族も失いたくなかった。もしコロナで亡くなってしまっていたら行動しなかったことを後悔すると思いました」

   「誤りやミスリードを多く含む」との指摘は本人も認めており、反省している。世間の危機意識を高めてほしいがために一部の情報を誇張してしまった。

   画像は、新たな情報がわかったり、明らかな誤りだと気づいたら適宜更新するつもりだった。実際、画像の修正版をアップしたが、元の投稿が想定以上にリツイートされ、訂正はほとんど広まらなかった。その後、謝罪した上で投稿を削除した。

   医師を名乗るユーザーからは「証明されてない事を無意味に広めるのは情報発信ではありません(中略)情報発信をするならば、事実確認を行うのが基本で、発信者にはその責任があります。そのほうが周りの人もあなたを信用してくれますよ」ととがめられ、男性は「おっしゃる通りかと思います。反省し修正に努めます。本当に申し訳ございませんでした。ありがとうございます」と返信していた。

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