ポスト安倍は前途多難... GDP落ち込みで「コロナと経済」苦境からのスタート

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政権発足前の水準に逆戻り

   いずれにせよ、「外食、宿泊などのサービス消費の持ち直しが限定的にとどまっていること、7月に入り新型コロナウィルスの陽性者数が再び増加したことを受けて自粛を求める動きが強まっていることから、経済活動の正常化は遅れている」(ニッセイ基礎研究所8月17日リポート)。経済協力開発機構(OECD)の見通し(6月時点)でも、日本の成長率は2020年6.1%マイナスのあと、2021年は3.5%とプラスに転じるものの、戻りは緩慢になりそうだ。

   GDPの金額をみると4~6月期は年間換算で485.1兆円と、7年半ぶりに500兆円を割り込み、2012年末の第2次安倍政権発足前の水準に逆戻りした格好になった。7~9月期も500兆円をやっと回復する程度にとどまる見込みだ。

   直近のピークである2019年7~9月期(消費税率引き上げ前)の539.3兆円の回復時期について、日本経済新聞がエコノミストの回答をまとめたところ、2024年ごろとの見方が多い(8月18日朝刊)。野村総研の木内氏は「2024年10-12月期」とみており、第一生命研は「2024年末よりももっと時間がかかる可能性がある」と指摘している。

   今後の感染の拡大・終息の動向と経済活動回復のテンポがどのように進むか、首相が誰になろうと、経済政策運営は予断を許さない厳しい状況が続く。

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