エコノミストの見立ては...
問題は今後の見通しだ。日本経済研究センターが日本経済の将来予測を行っている民間エコノミスト約40人の見通しをまとめる「ESPフォーキャスト調査」は、4~6月のGDP発表前の8月13日の集計で、4~6月期を年率26.59%減と、ほぼ「的中」させていたが、7~9月期については年率換算13.26%のプラス成長という「急回復」を見込んでいる。経済活動の再開、Go To トラベル、「給付金特需」などが貢献して4~6月期の下落率のおおむね半分を取り戻す計算だ。
このフォーキャスト調査について第一生命経済研究所のレポート(「エコノミックトレンド」8月17日)は、7~9月期の見通しを「6月以降にコロナ感染が広がったことを十分には織り込めていない。単月でみると、6月は回復したものの、7・8月の戻りは弱々しく、緩慢な伸び率になりそうだ」として、13.26%の伸びは「大きすぎるように思える」と指摘している。
他方、みずほ総合研究所のレポート「コロナショックと日本経済」(8月18日)は7~9月期が年率14.9%と高めの予想。逆に野村総研の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは8月17日のリポートで「7~9月期成長率は7%程度」と低く見ている。