黒歴史「7pay」から1年... PayPay連携を選んだセブン、巻き返しなるか

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「自前主義」からの転換?

   セブンのコード決済で記憶に新しいのは、2019年7月1日にサービスを開始した独自コード決済「7pay」(セブンペイ)の失敗だ。セキュリティ対策の甘さを突いた犯罪集団による不正利用が相次いだため、わずか3カ月でサービス終了に追い込まれ、業界トップの信用に傷が付いた。今回のペイペイとの連携に関する発表は、マスコミが夏休みモードに入っている2020年8月中旬にプレスリリースを出した程度。セブン-イレブン・ジャパンの社長も登場する華々しいイベントでサービス開始を告げたセブンペイとは大きな違いだ。セブンペイは触れられたくない「黒歴史」に違いない。

   結局、セブンペイが担うはずだった機能をペイペイが受け持つことになったが、過去の成功体験をひきずって自前主義になりがちだったセブンが、「不得意な分野は社外に頼る」というビジネスにとって当たり前のことを、身をもって知る機会にもなった。

   同じグループ内には自前で進めるものの、なかなか伸びない事業もある。こちらも、社外のノウハウを積極的に取り入れる度量を持てるようになれば、打開策も見えてくるかもしれない。

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