外資系の「復活」は、もはや...
かつて国内には欧州系のシェルのほか、米国系のエッソやモービルといった有名ブランドのガソリンスタンドが存在した。
しかし、1999年に本国の米国でエクソンとモービルが合併したことから、日本でもエッソ石油とモービル石油が2002年に合併してエクソンモービル(日本法人)となった。
その後、エクソンモービルグループは東燃ゼネラルグループを経て、2017年にJXTGエネルギー(当時)となり、現在はENEOS(エネオス)ホールディングスとなっている。
1980年代に20社近くあった日本の石油元売りは、1990年代から2000年代にかけて再編が進み、現在はエネオスHD、出光興産、コスモ石油、キグナス石油、太陽石油の5社に集約された。
出光興産は経営統合に当たり、大株主だった英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル石油の株式を取得している。国内のガソリンスタンドを出光ブランドに統一することで、シェルの看板や商品は名実ともに国内から消えることになる。
国内のガソリンの需要は2004年度の6148万キロリットルをピークに毎年減り続けており、石油元売りも生き残りに必死だ。もはや日本にシェルやモービルなど外資系のガソリンスタンドが復活することはないだろう。