国民民主の「50億円」どこに行くのか 玉木氏「国庫返納」示唆も本気度は...

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   国民民主党の解党が決まったことで、今後の焦点のひとつが、約50億円ある資金の行方だ。国民は、民主党→民進党が持っていた資産を引き継いでいるため、立憲民主党と比べて資金には余裕がある。それだけに、立憲の議員にとって、合流で国民から流入する資金は魅力だ。

   合流新党に参加する議員と、そうでない議員の綱引きが活発化する可能性もあるが、玉木雄一郎代表は「内ゲバ」が発生するのであれば「全額国庫に返したほうがいい」とも話した。党の資金には税金から支出された政党交付金も含まれ、過去には解散した政党が政党交付金を国庫に返納した例もある。ただ、玉木氏の発言は微妙に揺れており、その「本気度」を疑う向きもある。

  • 「内ゲバ」なら「全額国庫に返したほうがいい」。玉木雄一郎代表の本気度は…?
    「内ゲバ」なら「全額国庫に返したほうがいい」。玉木雄一郎代表の本気度は…?
  • 「内ゲバ」なら「全額国庫に返したほうがいい」。玉木雄一郎代表の本気度は…?

内ゲバなら「国民から見放されますよ」

   玉木氏は2020年8月12日夜に放送された「プライムニュース」(BSフジ)で、党の資金は50億円程度あることを明かす一方で、新党の準備にも必要だとして国庫への返納には否定的な見方を示していた。だが、その1週間後の8月19日に開かれた両院議員総会で解党が決まった後の記者会見では、国庫返納の可能性に言及した。玉木氏は50億円の扱いについて、合流新党に参加する人数などを確定させることが先決だとしながら、

「少数派でも大半の党資金を引き継ぐということはあり得るのか」

という記者の質問に、次のように応じた。

「そこは常識的な範囲で決まっていくことだと思っているので...。何か、お金をめぐって内ゲバするようなことがあれば、そんなのは国民から見放されますよ! そんなことするんだったら全額国庫に返したほうがいい」

   国庫返納の事例として有名なのが、14年11月に解党したみんなの党だ。使い残した政党交付金約8億2600万円を返納している。ただ、解党が決まった直後に、党本部から29の党支部に対して約4億7000万円を支出していたことが明らかになっている。14年12月に行われた衆院選の軍資金を捻出する意味合いもあったが、法の趣旨に反する形で返納額を減らす狙いだという批判も出た。

姉妹サイト