「本当はもっともっと早く支援できれば...」
しかし、事故で流出している重油は1000トンを超える。日経電子版の8月19日の報道によれば、海に漂っている分はほぼ回収が終わったが、海岸などへの漂着分は難航しているという。
そうした中、同社が呼びかけているのがクラウドファンディングを通じた支援だ。7月に「災害時の油流出事故から環境を守る寄付プロジェクト」として開始したが、モーリシャス沖の事故を受け、その支援額を吸着シートの送付に充てる方針へと変更した。
目標額は1000万円だが、20日18時30分時点で400万円を超える寄付が集まっている。寄付者のコメントには「微力ながら応援させていただきました」「モーリシャスの美しい海が少しでも早く元に戻りますように」などの声が寄せられている。返礼には一般家庭向けの油吸着材「ベルサイユのわた」を用意したが、担当者によれば「もらえる吸着材もモーリシャスに渡してほしい」という声が多いことから、今後は「お礼の手紙」のみを返礼とするプランも用意するという。
エム・テックスの担当者は「油はいかに早く吸着できるかという『スピード勝負』なので、本当はもっともっと早く支援できればよかった」と後悔をにじませる。それでも、
「『日本が関わっている』ということで、心を痛めている方がたくさんいらっしゃる。寄付が集まれば集まっただけ、モーリシャスへの支援をお送りできる。小さい会社なので、皆さまの力を借りながら、モーリシャスの人々の生活、環境の復興に協力できれば」
と呼びかけた。
クラウドファンディングは8月30日まで。