「本来、インターハイの開会式が行われるはずだった、本日8月18日に公開致します」
スリーピースバンド「back number(バックナンバー)」は2020年8月18日、新曲「水平線」をYouTube上に公開した。同作は、中止となってしまったインターハイを目指していた高校生に向けて書き下ろされた。
SNS上のファンたちは喜び、また感傷にひたっている。
「一生懸命頑張っている全ての皆さんに届けば嬉しく思います」
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、全国高校総体(インターハイ)が中止となった。今年の開催地は群馬県で、「back number」のボーカル・ギターの清水依与吏さんの故郷。さらに、開会式では同バンドの楽曲「SISTER」が演奏される予定だった。学生時代に自身も陸上競技でインターハイを目指していた清水さんは、インターハイ開催に向けて尽力してきた高校生たちからの手紙で、その窮状を知ったという。
そして、彼らや彼女たちのために何か出来ないか考え、急遽制作し、完成した楽曲が「水平線」。18日、日付変更とともにオフィシャルYouTubeチャンネルに公開された。現時点ではリリースの予定はないとのこと。PVには町から海へ歩きを進める女子高生が写っている。
公式ツイッターアカウントでは同曲について、このように紹介されている。
「甲子園、全国高校総合文化祭、全日本吹奏楽コンクールなど、インターハイ以外にもたくさんの大会が中止になり、思っていたような夏が送れていない人もたくさんいると思います。この曲が夢に向かって一生懸命頑張っている全ての皆さんに届けば嬉しく思います」
SNS上では、「学生たちを想って泣けた」、「誰かのために曲を作ってくれるそんな依与吏さんはじめbacknumberのみんなが大好き」、「無闇に頑張れって言うんじゃなくて、何か寄り添ってくれる感じがするからback numberは好き」といった声が上がった。ツイッター上では、8月18日未明頃から「back number」がトレンド入りを果たした。
清水さんのコメント全文
動画のキャプションに寄せられた清水さんのコメントは以下の通り。
費やし重ねてきたものを発揮する場所を失くす事は、
仕方ないから、とか、悲しいのは自分だけじゃないから、
などの言葉で到底納得出来るものではありません。
選手達と運営の生徒達に向け、何か出来る事はないかと相談を受けた時、
長い時間自分達の中にあるモヤモヤの正体と、これから何をすべきなのかが分かった気がしました。
先人としてなのか大人としてなのか
野暮な台詞を探してしまいますが、
俺たちはバンドマンなので
慰めでも励ましでも無く音楽を
ここに置いておきます。
清水依与吏(back number)