プロ野球の巨人が2020年8月13日、東京ドームでヤクルトと対戦し4-3でサヨナラ勝ちした。先発C.C.メルセデス(26)が初回に3点を失う苦しい立ち上がりだったが、2回以降はゼロで抑え試合を作った。打線は5回に同点に追いつき9回2死1、3塁から亀井善行外野手(38)のヒットでサヨナラ。チームの貯金は「11」となり、2位DeNAとの差は4ゲームに広がった。
桜井は大学生に打ち込まれ沢村は3軍に...
同点で迎えた9回、劇的な幕切れだった。先頭・中島宏之内野手(38)がレフト前に運び塁に出るとベンチはすかさず増田大輝内野手(27)を代走に。増田は2盗を決め1死後の1ゴロの間に3塁に進んだ。坂本勇人内野手(31)が申告敬遠で歩かされ2死1、3塁。1打逆転のチャンスに代打・亀井がスコット・マクガフ投手(30)の初球を捕らえサヨナラ勝利を呼び込んだ。
この日は12日に続いて1番に坂本を置き、丸佳浩外野手(31)を6番に起用。不振が続く「サカマル」を解体し、丸を重圧の少ない6番に置いた効果がこの2試合で表れている。丸は12日のヤクルト戦で5打数3安打。この日は4打数2安打をマークし、4回にはヤクルト先発・高梨裕稔投手(29)の145キロのストレートをレフトスタンドに運び反撃のノロシを上げた。
首位固めに余念のない原巨人。8月12日には左脇腹肉離れで離脱していたルビー・デラロサ投手(31)が約1カ月ぶりに1軍に復帰した。リーグ連覇へ戦力が整いつつあるが、その一方でチームの流れに乗り切れない選手もいる。投手陣でいえば桜井俊貴(26)と沢村拓一投手(32)だ。ともに出場選手登録を抹消されファームで調整中だが、桜井は13日の中大(中央大)戦で4回5失点と打ち込まれ、沢村に至っては3軍行きとなりそうだ。
パーラ、ウィーラー加入でし烈なレギュラー争い
野手では陽岱鋼外野手(33)が8月10日に出場選手登録抹消となった。陽はここまで30試合に出場し打率.229、1本塁打と首脳陣の期待に応えていない。今シーズンはヘラルド・パーラ外野手(33)に加えて、外野も守れるゼラス・ウィーラー内野手(33)がトレードで加入。外野のし烈なレギュラー争いが展開されるなか、5年契約の4年目の陽が正念場を迎えている。
3連敗から1分けを挟んでの2連勝。チーム防御率はリーグトップの3.33を誇り、チーム打率はリーグ3位だが208得点、64本塁打はいずれもリーグトップとなる。8月14日からは本拠地・東京ドームでの試合が続き、中日との3連戦、18日から阪神との3連戦を控える。このまま原巨人が独走するのか。シーズンは中盤戦に突入する。