立憲民主党と国民民主党の合流協議をめぐり、国民の玉木雄一郎代表が2020年8月11日夕に会見し、分党する考えを表明した。玉木氏によると、国民民主党を一度解党し、立憲と合流する議員による党と、合流しない議員による党に分党する。
玉木氏によると、分党の決断をしたのは「今朝(11日朝)」。多くの関係者にとっては寝耳に水で、この方針を「役員会にかけて了承を得た」という玉木氏の発言には早くも異論が出ている。玉木氏は近く両院議員総会を開いて分党案の承認を得たい方針だが、承認されるかどうかを含めて、大混乱に陥るのは必至だ。
「理念や政策が異なる人が集まって無理やり党を作っても」
両党の合流協議をめぐっては、立憲が7月15日に両党を解党して、「立憲民主党」が党名の新党を立ち上げること提案。国民側は「民主的な手続き」による党名の決定を求め、これに立憲は譲歩する形で、代表選と党名の投票をセットで行う案を示していた。
玉木氏は会見の冒頭、
「党として、合流の条件について基本的に合意する。その上で、私自身は合流新党には参加しない」
と説明。消費税に対する考え方など、基本政策の一致ができなかったことで、分党に傾いたことを明らかにした。
「新党を作る以上、基本政策の一致を確認しなければ、合流に加わることはできない、という声も少なくなかった。私自身、政党である以上、政策の一致は譲れないし、政策の一致がなければ思い切った改革ができない」
「理念や政策が異なる人が集まって無理やり党を作っても、過去の(内紛が相次いだ民主党や民進党の)反省を生かせない」