SNS上での誹謗中傷により製造休止となっていたメッシュ素材メーカー「くればぁ」(愛知県豊橋市)の「日の丸マスク」のリニューアル版が、2020年9月2日にくればぁの公式オンラインショップ、楽天市場で数量限定販売される。
「日の丸マスク」をめぐっては、2月頃に「政府が作ったマスク」だという誤った情報が拡散していた。
再販リクエスト多く「限定復活」
日の丸ロゴがあしらわれた「日の丸マスク」は2015年に販売を開始。15年のフィギュアスケート世界選手権で羽生結弦選手が着用したことでも話題になった。
「日の丸マスク」をめぐっては、新型コロナウイルスの影響でマスク不足が深刻化しはじめた20年2月中旬ごろ、SNS上で「政府が作ったマスク」だという根拠不明の情報が拡散し、作家でタレントの室井佑月氏も言及する(のちに謝罪)など話題になっていた。
こうした事態に、くればぁの石橋衣理社長は5月27日、デマツイートやマスクに対する誹謗中傷のツイートをキャプチャした画像とともに、
「弊社で作っていた日の丸マスクが政府批判のネタにちょうどよかったのか、ボロクソ言われました。政府と繋がりなんて一切ないのに...社名についても馬鹿にされ、ド阿保とまで言う人も...」
と投稿。翌5月28日の投稿では「大変人気でしたが議論のネタにされるのは本望ではない」とし、マスクの製造休止を発表していた。
ただ、石橋社長は6月11日の投稿で、日の丸マスクの再販を希望するリクエストが「あまりにも多い」とし、日の丸マスクを「限定で復活」することを検討するとしていた。
今回販売されるマスクは「リニューアルモデル」と題し、従来品からの耐久性アップと、日の丸ロゴのデザイン変更を掲げている。従来品と見た目を比べると、ロゴの「CLEVER」という文字の位置が変わり、金色が目立たなくなっているのがわかる。