「後任に町田氏を内定」報道でも「日航に事故を起こしやすい体質があるなら」...
翌8月14日午後には、JALの高木養根(やすもと)社長が首相官邸を訪ねて中曽根氏に辞意を伝え、夜には記者会見で辞意を表明している。これを機に、話題の中心は事故そのものから、社長後任人事にシフトし始める。
「8/14 山拓 懇談(各社)」のメモでは、山崎拓官房副長官とみられる人物が様々な話題について語っており、その中には「日航機事故と高木社長進退問題」の見出しも。内容は次のとおりだ。
「進退を言うのはまだ早いんじゃないか。遺体収容など作業の最中であることだし。近い将来、当然出てくる問題だが、合同葬が終わるまでは、ということだろう。高木1人が辞めれば済むのか、それとも、日航に事故を起こしやすい体質があるなら、単に(副社長の)昇格じゃすまない、経営陣の刷新をすべきだ、という声もあって、議論しているところだ」
8月15日の朝刊では「政府、後任に町田氏を内定」(日経)「後任に町田直氏内定」(朝日)といった見出しが躍っているが、山崎氏は、この時点で「町田昇格説」に疑問符をつけていたことになる。
8月15日の「藤森夕懇」では、事故現場の様子にも言及があった。藤森氏とみられる人物は、フライトレコーダーとボイスレコーダーについて「私が考えていたより解析に手間どるんですね」などと話した上で、
「海でまた細長い機体の破片がみつかった、という報告もありました。現場の尾翼と、この前の破片を合わせるのですが、大きい尾翼なので会わせる(原文ママ)のも大変です」
とも話した。