女優の川口春奈さん(25)が2020年8月9日にYouTubeアカウント「はーちゃんねる」で公開した動画がファンの間で話題だ。動画のタイトルは「思ってたのと違う!!初めてスライムを作った結果...」。内容はタイトルの通り、川口さんが初めての「スライム作り」に挑む様子を収めたものだ。
そもそも、「スライム」とは!?
「スライム作り」といえば、学校の化学部や科学部で、もしくは夏休みの自由研究で個人で行うという、授業でというよりは課外活動で行われることが多い実験。材料は洗濯のりとして使われるポリビニルアルコール(PVA)、ホウ砂、水だ。
プヨプヨとした仕上がりとなることで有名なスライムだが、その物体の正体はポリビニルアルコールのかたまりだ。鎖状に伸びたポリビニルアルコールの高分子同士の間にホウ砂由来の四ホウ酸イオンが入り込み、水素結合でポリビニルアルコールの高分子同士をつなぎとめてその動きを抑制。その結果、ゲル状の物体が誕生する。その結合は緩やかであり、本来なら自由に動き回るポリビニルアルコールの高分子を四ホウ酸イオンが緩やかにつなぎとめることで、個体とも液体ともつかぬ形状となるのだ。
動画で川口さんは、「何かさー、スライム、作ってみちゃおうかな、みたいな」との言葉と共に、自宅に置かれた机の上でスライム作りを開始。小学校時代の夏休みの自由研究でスライム作りを思い立つも実行には至らなかったことを明かしつつ、材料である洗濯のり、ホウ砂水、水をカメラに向かって紹介し終わると、これらを調合し始めた。
川口さんが洗濯のり720mlと水720mlをボウルの中に入れてヘラでこれらを混ぜ合わせると、まだ完成からは程遠い、実にサラサラした液体が誕生。「え? ゆるいかも、何か」「水じゃん!」とそのサラサラぶりに驚く川口さんは、ペットボトルに入ったホウ砂水をボウルに投入。すると、それまで全くヘラに引っ掛からなかった溶液にとろみが出始め、とろろ昆布のような固さのかたまりがヘラに引っ掛かるようになった。さらにホウ砂水を加えると、さらにとろみを増してヘラに引っ掛かる心太(ところてん)のような物体が出現した。
「何か違う! 何か違う!」「ゆるっ! こんなに手に貼りつくものだっけ?」
「3分後」とのカットが流れると、「手でいってみるわ」との言葉と共に、川口さんはボウルの中に両手を突っ込み、形を形成し始めたスライムをヌチャヌチャとこね始めた。「ウワッ! ウワッ!」「えー? 正解が分かんない!」「何か違う! 何か違う!」「ゆるっ! こんなに手に貼りつくものだっけ?」と声を上げながらスライムをこね続ける川口さん。どうやらその想像よりも粘度が低い物体になってしまっていることに驚いている様子だ。
さらに「5分後」とのカットが流れると、先ほどにも増して粘度が上がったスライムの一部をボウルの上までつかみ上げ、両手でこねる川口さんの姿が。「柔らかすぎる外郎(ういろう)」とでも言うべきかたまりを両手でこね続けてはボウルに戻し......という作業を続けているとスライムの粘度はさらに増し、徐々に完成品の風格を漂わせるように。やがて川口さんはボウルからスライムをごっそり取り出し、パンの生地を扱うがごとく机の上でこね始めた。すると、自重で机の上に水たまりのように広がってしまうも、とりあえずは形を成した「やや柔らかめのスライム」が完成したのだった。
完成品を目の前に、川口さんは「思ってたのと違うのが出来ました!」と、完成とは認識しつつも想像通りではなかったと感想を述べた。確かに、その「完成品」を見てみると、自重で水たまりのように広がってしまったほか、最後まで手にベタベタこびりつくなど、やや固さが足りない感は否めないものだ。
「思ってたのと違う」「柔らかすぎるの、何か」
一般的に、スライムは作る際に加えるホウ砂水の過多で「柔らかくてベタベタ」と「固すぎてちぎれる」という間を行き来することで知られ、ホウ砂水が少ないと柔らかすぎとなり、多すぎると固すぎとなる。今回の川口さんのスライムは適切な固さである「プヨプヨしていてちぎれない」とはならなかったので、加えたホウ砂水が少なかったと推定される。
動画の中盤で川口さんはその柔らかさに驚きつつもスライムをこね続けていたが、その柔らかさをこねるだけで解消しようとせず、さらにホウ砂水を足していればより粘度が高く、適切な固さのスライムが誕生した可能性がある。動画の終盤で川口さんは今回のスライムについて、「すぐ、こう、切れるんよ」「思ってたのと違う」「柔らかすぎるの、何か」「ちょっと、もう1回、出直してきます」と今回のスライム作りを振り返っているが、再び挑んだ際には是非、適切な固さのスライムを完成させてほしいものだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)