早割と割り増し、サイズや装丁の違いは...
これまでイベント用に同人誌を印刷する場合、複数の納期があった。通常納期のものに加え、やや値段が上がるためイベント直前に駆けこむ最終手段として用いられる短期納期(割り増し)プランや、余裕をもってデータを早期入稿し特典や割引を受けられる長期納期(早割り)などがある。
この割り増しと早割どちらが良いかという問いに対しては、
オレンジ工房「売上だけを見れば割り増しがよいですが〆切が遅くなれば原稿の不備なども増えて納期が間に合わないと言う問題も起きます」
オレンジ工房では、予約フォームで「ギリギリ短期納期」プランを受注しているが、定員に達し次第、受付を停止している。おたクラブは、予測外の残業を防ぐために複数納期を設けていなかった。
分厚い1冊の本を作るのと、2冊の薄い本を作るならばどちらが良いかという問いに対しては、こう答える。
オレンジ工房「うすい方が作業しやすいです」
おたクラブ「2冊に分冊されると、頒布時に手間だと思うので、1冊に入る限りは1冊にした方が良いと思います。企業として商売をしている以上、顧客側が損をしてでも発注内容を変えるということはあってはならないと思います」
サイズに関しては、単価の違いは材料費の違いであるためにどちらが良いといったことはないというのが両者の見解だ。ただ、おたクラブによると、男性向けはB5が多く、女性向けはA5が多い印象を受けるとのことだった。
また、おたクラブは特殊装丁に関してはこう語った。
「弊社は特殊装丁の少ない印刷会社です。弊社は原則どうしても受注量が多いので、特殊装丁が少ないです。理由は、工数が多い場合、どこかでロスが発生すると1からスタートになってしまうからです。特殊装丁の単価が上がる理由はそこにあるので、どちらでも大丈夫だと思います」