「最も多く使用している歯科医療機関でさえ...」
府内4184人の会員で構成する歯科開業医の団体・歯科保険医協会も8月6日に声明を出した。タイトルも「大阪府知事の『うがい薬に新型コロナウイルスの効果確認』会見 医療機関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めよ」と厳しいものだ。
歯科保険医協会は「知事の不用意な発言は、医療現場と府民に混乱をもたらし、治療にも支障をきたしている」とし、うがい薬が「最も多く使用している歯科医療機関でさえ手に入らなくなっている」と深刻な実情を報告した。
歯科医療の現場では、抜歯時に抜歯創の感染予防を目的にイソジンガーグル液(ポビドンヨード)を使用することから「歯科医療には不可欠な医薬品」だとする。しかし、会見後の混乱を受け、歯科医療機関から「うがい液」が入手できなくなって困っているとの相談が相次いでいるといい「(うがい液を)入荷できないため、治療で必要な患者に行きわたりにくくなっている」と明かした。
こうした事態を受け、歯科保険医協会は「『新型コロナウイルスに対する効果確認』との会見が、医療機関と府民を混乱に陥れたことを真摯に受け止めるべきである」と吉村知事に訴えた。