プロ野球の中日は2020年8月6日、横浜スタジアムでDeNAと対戦し0-3の完封負けを喫した。先発・松葉貴大投手(29)は5回持たずに降板。低迷が続く打線はこの日も沈黙し、DeNA先発・大貫晋一投手(26)を攻略できず計4安打でDeNA投手陣に完封リレーを許した。チームは今シーズン6度目の完封負けとなり、借金は今シーズン最多の「9」に膨れ上がった。
打線は負の流れ断ち切れず...
初回、1死から2番・大島洋平外野手(34)がセンター前ヒットで出塁し、先制の期待が高まった。大島は積極果敢に盗塁を仕掛けるも盗塁失敗。続く阿部寿樹内野手(30)が四球を選び出塁。4番ダヤン・ビシエド内野手(31)のバットに期待がかかるもセンターフライに打ち取られ、流れを引き寄せることが出来なかった。
2点ビハインドの4回には先頭・大島がこの日2本目となるヒットを放ちチャンスを演出。しかしこの後が続かない。3番・阿部は大貫の141キロのツーシームを振らされ空振り三振。4番ビシエドはスプリットを引っ掛けて遊ゴロ併殺。ここ最近の中日打線を象徴するようなシーンだった。
連敗ストップの重責を担った先発・松葉は不安定な立ち上がりだった。2つの三振で簡単に2死とするも2連続四球とヒットで2死満塁のピンチを招いた。6番・倉本寿彦内野手(29)をレフトフライに打ち取り無失点で切り抜けたが、2回に中井大介内野手(30)、3回に神里和毅外野手(26)にソロ本塁打を浴び2失点。5回に3連打を許し1点を失ったところで降板となった。
借金は「9」に
チームの状態が上がらないなか、この日は根尾昂内野手(20)が守備で見せた。初回、2死満塁の場面で倉本が放ったレフトへの飛球をランニングキャッチ。抜ければ大量失点につながる場面での好プレーだった。3回の2死2塁では自慢の強肩を披露。倉本のレフト前ヒットをうまくさばき、正確な返球でホームを狙ったネフタリ・ソト内野手(31)を刺した。その根尾も打撃では2打席無安打と快音が聞こえず、5回途中に交代となった。
今シーズン横浜スタジアムでは6戦全敗で借金は「9」に膨れ上がった。8月に入ってから5試合で得点はわずかに5点。打線の低迷は深刻さを増し、状態が上向く兆しは見られない。最下位から抜け出せない状況にネット上では「さすがに気持ち切れたわ」と竜党の嘆き節が聞こえてくる。首位・巨人と10ゲーム差まで広がり、ウサギの姿がはるか遠くにかすんで見える。