外山滋比古さん死去、96歳 ひとつのPOPが『思考の整理学』をベストセラーに

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「いまの学生は、自力で飛べないグライダーのようなもの」

「いまの学生は、自力で飛べないグライダーのようなもの。教えられた知識を詰め込む優等生は少なくないが、いざ論文に書きたいことを書けと言われると途方に暮れる」
「頭というものを『知識をため込む倉庫』にするのではなく『創造のための工場』にするにはどうすればよいのか」

   そんな外山さんの問題意識と問いかけが、マニュアル世代に響いた。15年度の年間文庫ランキングでも、東大生協2位、京大生協2位、早大生協では1位となっており、最近では有名大学生の必読本となっていた。

   90歳を過ぎても、執筆意欲は衰えず、『新聞大学』(扶桑社)、『知的な老い方』(大和書房)、『ものの見方、考え方』(PHP文庫)、『知的生活習慣』(ちくま新書)、『本物のおとな論 人生を豊かにする作法』(海竜社)、『逆説の生き方』(講談社+α文庫)など、知的生活をテーマに精力的な出版を続けていた。2019年にも『老いの練習帳』(朝日選書)など5冊の著書を刊行している。

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