航空機の位置を表示するウェブサイト「フライトレーダー24」に、今は運航されていないはずの「JL123」便が登場し、ネット上で臆測が広がった。「JL123」は、単独機の事故としては世界で最も多い520人が犠牲になった1985年8月12日の日航ジャンボ機事故で、事故機がつけていた便名だ。
日本航空(JAL)では、整備作業の際に何らかの便名を設定する必要があり、その際に「0123」を使用したと説明している。だが、慰霊の日を1週間後に控える中での出来事でもあり「お騒がせすることとなり、大変申し訳ありません」と陳謝。便名設定時のルールを定めて再発防止を図る。
「整備作業上の理由で任意の便名を設定する必要があったため」...
「JL123」が出現したのは、2020年8月5日の23時56分から6日の0時22分まで。5日夕方に「JL712」としてシンガポールから成田空港に戻ってきたJAL所属のボーイング777-300型機「JA740J」が、「JL123」として成田空港を移動する様子が表示されていた。この機体は、6日午前には、「JL711」としてシンガポールに向けて出発している。
JAL広報部では、「JL123」が登場した経緯について、
「整備作業上の理由で任意の便名を設定する必要があったため、0123の順番の数字を使用しました」
と説明している。つまり、「0000」でも「9999」でも何でもよく、偶然「0123」を設定したために起きた騒動のようだが、
「今後は便名設定時のルールを作成したいと考えております。お騒がせすることとなり、大変申し訳ありません」
ともコメントしている。
「フライトレーダー24」を見る限りでは、20年2月28日に成田空港、19年8月28日にエアバス社の工場があるフランス・トゥールーズでも「JL123」が出現している。今回と同様に整備時に便名を「0123」と設定したためだとみられる。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)