日本国内で初めてペットの犬が新型コロナウイルス(COVID-19)に感染した疑いがある事例が明らかになった。飼い猫についても海外では感染事例が報告されている。今や「家族の一員」である、犬や猫。大切なペットをコロナから守るにはどうすればいいのか。
犬の感染例は2020年8月3日、ペット保険会社の「アニコムホールディングス」が公表した。コロナに感染した飼い主から無償でペットを預かった犬2匹にPCR検査を行ったところ、2匹とも「陽性」だったという。アニコム社によると、いずれも症状は出ておらず、このうち1匹はすでに陰性になったという。
ペットのコロナ陽性は国内初 海外では複数の報告例
アニコム社では、2匹を隔離した状態で世話を続けており、他の預かっているペットや飼育を担当する従業員にもPCR検査をしたところ、いずれも陰性で、体調不良もみられないという。
環境省によると、国内でペットが陽性になったと報告されるのは初めてだ。海外では、これまでにアメリカ、イギリス、オランダと香港で報告例がある。
このうち、飼い猫1匹が検査で陽性と判定されたイギリスの事例でも、先に検査で陽性だった飼い主から猫に感染したとみられる。猫の症状は軽く、数日で回復したという。
CNN(日本語版、7月28日)の報道では、英ケンブリッジ大学の専門家の見解を紹介する形で、これまでに感染が確認されたペットは世界でわずか数匹にとどまり、「飼い主から猫に新型コロナウイルスが感染する可能性はあったとしても、猫から飼い主への感染をうかがわせる痕跡はない」としている。