「尖閣諸島」駆け引きはメディア上でも... 中国側が「共同通信」引用した思惑

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NHK報道になかった背景の解説も

   8月3日夕方の時点では、漁船が押し寄せる問題について中国側は特段の反応は見せていない。中国共産党の環球時報がNHKの報道を引用する形で、自民党議員グループの動きを伝えている程度だ。ただ、記事の後半では、

「日本の防衛省によると、中国の巡視船は明らかに大型化している」

という、NHKの報道にはなかった背景の解説も加わっており、最後の1文は

「日本の共同通信社は6月21日、日本政府は、中国の沿岸警備隊が釣魚島のパトロールを常態化させていることについて、効果的な対策をまだ見付けられていないと報じた」

となっている。

   共同通信が6月21日付け朝刊向けに配信した特集記事では、リード文の中に、

「日本政府は『侵入の常態化』(防衛省筋)に警戒を強めるものの、抑止の有効策は見当たらない」

という1文がある。環球時報が報じたのはこの部分だとみられるが、1か月半前の記事を引用してまで「侵入の常態化」への抑止が難しいことを印象づける狙いもありそうだ。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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