菅義偉官房長官「具体的な対応についてはお答えを差し控えたい」
ただ、近いうちに事態がエスカレートする可能性もある。中国側が尖閣諸島周辺で設定する休漁期間が8月16日に終わるため、多くの漁船が尖閣周辺の接続水域を航行したり、領海に侵入したりする可能性があるからだ。この状況をめぐって、産経新聞が8月2日に、
「(中国政府が日本政府に対して)多数の漁船による領海侵入を予告するような主張とともに、日本側に航行制止を『要求する資格はない』と伝えてきていた」
と報じたこともあって、日本の世論でも警戒感が高まっていた。
ただ、菅義偉官房長官は8月3日の記者会見で、多数の漁船が押し寄せるリスクについて、
「政府としては、現下の安全保障環境において、様々な事態に適切に対処することができるよう、必要な体制を構築しているが、具体的な対応についてはお答えを差し控えたい。いずれにせよ、引き続き関連動向を注視するとともに、関係省庁が緊密に連携して、情勢に応じて対応に万全を期していきたい」
と述べるにとどめた。