映像見られないリスク、視聴者側にも
一方、プラットフォームの問題以外にも、何らかの要因で映像が満足に見られないリスクはつきまとう。具体的には、通信環境や端末、OSなど視聴者側の環境の問題だ。柴さんは「配信ライブで不具合が起きても『ひょっとしたら見られないのはウチだけかもしれない』、あるいは『ウチは見られていたよ』ということもありうる」とし、映像が見られない原因がプラットフォーム側にあるのか、視聴者側にあるのか、一見しただけでは分かりづらい面があると指摘する。
ZAIKOの大野氏は「実際にサイトのサーバーが落ちたのは1回だけだが、技術的なトラブルの対策は常に万全にしておかなければならない」と語る。一方で、視聴者側に問題があるとみられる場合でも、プラットフォーム側に苦情が寄せられるケースには、ローレンCOOも頭を悩ませているという。
「配信を有料にすることで、どこまでリスクを持てるかというのは、業界の話題になっている。他の配信業者さんも同じことを考えていると思う。『ウチのせいじゃないのに』とか。今は配信しかない時代だから、みんなピリピリになっている」
大野氏も「音楽ファンの方達も、ライブ配信に触れるのはこれが初めて。(映像が見られない)原因がどこにあるのかが分からない中で、ツイッターなどで『うまく見られなかった』と呟かれるケースもある」と語る。その上で、ライブ配信のトラブルには多くの要因があることについて、「業界全体でエンドユーザーの方に知ってもらう努力をしていく必要がある」と語った。