セシルマクビーだけじゃない コロナ禍でアパレルに起きている地殻変動

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激変するライフスタイル

   消費の底流にも地殻変動が起きている。緊急事態宣言下では、営業している業種も含めて消費者が実店舗を敬遠した代わりに、インターネット通販に流れた。この動きはアパレルも例に漏れず、一度慣れてしまえば「服は店で試着してから買う」という前提が崩れはじめている。また、世界的なファッションのトレンドにもコロナは影響を及ぼしているとの見方もある。全世界が感染症の猛威にさらされ、一部地域では感染の第2波が押し寄せている状況下では、ファッショナブルに着飾るどころではなくなっている。自宅に籠もる時間を長く経験したことで楽な服装の良さを実感した結果、よりベーシックなテイストが好まれるとの分析もある。

   アパレル業界を巡っては、2015年に英高級ブランド「バーバリー」との販売契約が終了してから経営不振が続いている大手の三陽商会が、東京・銀座のビルの売却を決めた。コロナ禍で販売の落ち込みに拍車がかかっており、ビル内に構える主要ブランドの店舗を全て閉めて20年9月末に引き渡す。この結果、約67億円の特別利益を計上するが、厳しい経営環境の下では一時しのぎに終わりかねない。「ウィズ・コロナ」の時代を迎え、激変するライフスタイルをいかに先取りして消費者に受け入れられる商品を提供していくか。とりわけアパレル業界は劇的な変化を迫られている。

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